ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

好きなひと

今年の冬は、一歩一歩ふみしめるようにやってきました。山の木がゆっくり色を失って、高く青い空がぐっと近くまで雲をこさえて、でも雪はなかなかこなくて。かわりに、雨が降っていました。 ひたひた降る冬の雨は寒さをひときわに感じさせます。陽が落ちると…

オシャレが爆発しそう

川谷絵音みたいなタイトルだな。 日常生活で川谷絵音の感性を得ようとは、想像だにしませんでした。ゲスもインディゴもジェニーハイも、いわば「わかる」の感性で好んで聞くけれど、まさか日々の暮らしで川谷絵音さながらのコメントがこぼれようとは。 でも…

都市は孤独を克服したのだ

個人配信アプリをダウンロードしました。 夜、飲んで帰ると部屋がとてつもなく寒くて、火照った身体も溶けた瞼もシャッキリしてしまって、眠れませんでした。思いだしたのは「一緒に寝落ちしよ」なんてCM打たれた個人配信アプリ。携帯ひとつでラジオのように…

あのときかもしれない

きみはいつおとなになったんだろう。 成人式がありました。「大人の仲間入りを果たすイベント」と称されるけれど、早生まれの人は19歳だし、今年成人式にのぞんだ彼らは2年前から選挙権があって、田舎だと中学生から親元を離れて暮らす人もいるし…みんな…

映画、いつ作ります?

「映画、いつ作ります?」 高校生に言われました。 わたしは、声が上ずるのを取り繕ってワイパーを右左。ふわふわと舞う雪は車のフロントガラスに落ちつくと、すぅと溶けました。 映画が好きです。 近所のレンタルビデオ店に、バイトさんのシフトが見出せる…

「わかる」ことが増えた

嫌いだった歌を、好きになりました。 邦楽はつい歌詞を追ってしまうので、どろどろと舌に残るラブソングや常套句を並べただけのリズムは、そのうち聞かなくなります。メロディや音に惹かれても、1週間もすれば別のプレイリストをつくっているのです。 リリ…

美味しくないな

「そんなことしてたらいつか友だち失くすよ。私含めて」 就職で離れてしまった大学時代の友だち。半年分の近況報告を、面白可笑しくしていたら呆れ顔で一言。キャラメルマキアート、吹きこぼすとこだったじゃん。 「あいちゃんの好きなキノコ、たくさんいれ…

経験フェチ

昨年の目標は「女子力アップ」でした。 →→→ その気になればこの爪で殺れる - ほとほとの煮物 なんとこれ、飽きずに懲りずに1年間続けていたし、今年も継続予定です。見事2019年の目標達成を果たしたわたし。この成功体験を積み上げていきたいので、20…

年賀状を描く

中学3年間で美術部に所属していただけのわたしが1年に1度、当時母からもらった水彩色鉛筆をひっぱりだすイベントがあります。 年賀状を描くのです。 まず、紙がいい。 まっさらな普通紙のハガキは、程よい厚みと滑り具合で、色鉛筆の走る音がシャリシャリ…

人間っていいな。

お正月は実家に帰りました。 身内で最年少の従弟が今年、大学院に進んで資格を得たいらしいと祖母の話。そういえば、身内中で資格職でないのはわたしだけだなとぼんやり思い、それを実家で話したら「1番良い学校に行って1番学費がかかったのに1番よくわか…

初日の出

山の街は、日暮れが早い。 山は各々高さが違うので、そこへ沈む陽は日没時刻を守ってくれません。それは昇る陽にも言えることで、山から出る陽は空を少しずつ白ませながら、ゆっくりゆっくりやってきます。 では、海から昇る陽は? 山やビルのような遮るもの…

あおいちゃんへ

手紙を書きました。 幼稚園のころから文通をしている幼馴染がいます。わたしの引越しを機にやりとりを始めて、頻度に差はあれどかれこれ20年近く…数えてみて、期間の長さに改めてびっくり。 交友の幅が広がってSNSが発達した今となっては、1年に1度、年賀…