ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

きちんと帰ってきた夜の翌朝

きちんと帰ってきた夜はえらい。

その夜も、きちんと帰ってきました。

 

地域の女性を集めての飲み会。この春、北海道の左上には若い女性が多く移住しました。ある女性は結婚で、ある女性は転職でやってきて半年ほど。これまで都市部で暮らしていた女性たちは、どこか装いや雰囲気が違います。4年目住人のわたしも、移住当初を思い出しながら輪に加わりました。これまでの経歴や境遇、恋愛のはなしやファッションのはなし、焼き鳥屋のカウンターではついぞできなかったはなし。やがて「この地域って…」というはなしに。

 

たしかに、わたしたちが今暮らすこの地域には、大きなショッピングセンターやお洒落なカフェ、便利で楽しいあれこれはありません。コミュニティは狭いし、凝縮されていて窮屈です。けれど、何もないぶん「楽しみを作りだす」楽しみがあると、わたしは信じています。なければ、作ればいい。それをかなえるツールは濃厚なコミュニティのなかにあって、誰かにポロリとこぼすだけで、物事がころころと転がって大きくなります。

さあ、あとは思い描いて、声にするだけ。

結婚や転職を機に、この地域に根を下ろした女性たち。ぜひその根を、広く深くはってほしい、そしてそのお手伝いをできるのが、さきに根を下ろしたわたしだと思いました。

 

翌朝。

喉がガッサガサ。いわゆる「酒やけ」でした。

飲酒を原因に声を枯らす、酒やけ。大学時代からお酒を飲んでいて、初めての経験です。煙草も吸わないし、カラオケに行ったわけでもないのに。ただ、そういえば昨夜は最初から最後まで喋りとおして笑いとおした記憶です。夜、きちんと帰ってきて、朝、万全の態勢で迎えることこそ本当にえらいと、身をふりかえるのでした。

わたし、まだまだだな。

 

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