ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

たりないわたし

まわりがみんなJ-POPやアイドルソングの話をしていたので、合わせて頷いていたのが小学生のとき。中学生のころ、J-ROCKに出会いました。高校生でテクノやオルタナティブに触れ、大学生で洋楽を聞くようになり、メタルやカントリーを知りました。大人になってからは、フォークも悪くないと思い、EDMをガンガンにかけてドライブしたりします。

 

音楽が好きです。ひろいジャンルを聞いているほうだと思います。それぞれに良さがあって、まったく興味のなかったジャンルのある曲に出会った瞬間、目の前が明るくなって新たな扉が開ける感覚は言葉にしがたい感動です。さまざまな音楽を聞くうちに、好きなアーティストのいない音楽ジャンルのほうが少なくなってきました。

クラシック、演歌、そしてヒップホップ。

でも先日、その扉が開けました。

 

ヒップホップって、よくわからない言葉を独自のリズムで並べたてるし、PVやCDジャケットはなんだか仲良くできなさそうな人が出ているし、まわりに好きだという人もいないので、なんだか遠い存在でした。

 

「ヒップホップって、結局グチなんですよ」

 

でも、その一言に出会って、音楽を聞いて、彼らの人間性に触れたとたん、「ヒップホップ」という扉が開くのを感じました。

もしかしたら、小学生や中学生のわたしは、彼らの話すことや作る音楽、垂れながすグチに、まったく共感できないかもしれません。でも、26年を生きたわたしは、彼らの音楽を支えに、きょうも踏ん張っています。

 

クラシックと演歌は、相変わらず良さがわからないけれど、きっと、良いと思える時がくるのでしょう。それは、急いで迎えにいく必要性も、焦って首を長くする重要性もなくて、ただ日々を重ねて、そのなかで思うことを思って、動くだけ動くうちに、ある日突然、一曲の音楽に心動かされるのだと思います。わたしはその時をただ楽しみにしています。

たりないふたり

たりないふたり