ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

小学4年生

小学4年生のころ、「交換ノート」が流行っていました。かわいらしいイラストで飾られた専用ノートから、罫線だけ引かれたまっさらなA5ノートまで「交換ノート」に用いられるノートはさまざま。それらを、メンバーをかえ人数をかえ、複数人で記入し交換していました。

 

多いときで5冊の交換ノートを掛け持ちしていました。今思えば、掛け持ちノートの多さこそ、自分の所属コミュニティの多さを可視化するようで、もっといろんな友だちと、もっと多くの交換ノートをしたいと思っていました。

 

とはいえ、毎日通う学校で、35人程度のクラスが1学年に2つしかないのです。複数の交換ノートでは幾人かのメンバーが重複していました。ノート①はABCちゃんと、ノート②はBDEFちゃんと、ノート③はCDEGちゃんと、というように。けれど、構成メンバーによって話のメインテーマは異なって、学校生活を綴るノートや、ドラマやマンガなど趣味がメインのノート、恋愛で盛り上がるノートなど様々でした。

 

そして、楽しみはもうひとつ。

単純に「書くこと」「読むこと」でした。

彼女はこう考えるんだ、こんなことがあったんだ。このグループにはこういう傾向がある、こういうことに盛り上がるんだ。それにあわせて、わたしも文章を綴ります。

重複するメンバーもいるわけですから、内容を重複させるわけにはいきません。けれどわたしは、何ら苦に感じることなく、むしろ自分の番がまわってくるのを心待ちにしていました。その頃から、書くことが好きでした。

 

先日、所属する映画サークルで広報を兼ねた交換ノートをはじめました。活動や企画について、また、メンバーそれぞれが日々思うことを綴ります。小学4年生のわたしが少し顔を出して、すぐひっこめるのを感じました。

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