ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

電話

「連絡したらその日に電話くれないと」

久しぶりに声を聞いた妹から、一言。そんな、面倒くさい彼女みたいな…。

 

2日前の朝、母からメッセージが入っていました。寝起きの目を擦りながら返信すると、「特に用事はないんだけど、元気かなと思って」。そういえば、最近連絡をしていません。最近といってもここ1、2週間ほどのお話ですが。

そんな朝のことを不意に思い出して、仕事の合間、移動がてらに電話。すると、電話口に出たのは妹でした。

「どうしたのー」

「このまえメッセージもらったから」

そして、冒頭のひとこと。そう言う彼女は、わたしのメッセージをもう1週間は未読スルーしているけれど。お互い様。

「電話ありがとう。今日は何をしていたの?」

母に代わって近況報告。わたしは仕事をしていたけれど、どうやら実家では今年最後のバーベキューをしていたようで、母の向こうから妹の悲鳴が聞こえました。肉が盛大に火をあげているとか。BBQ奉行の父は席を外していて、戻ってくるなり妹に怒られていることが、漏れ聞こえてくる声でわかります。その瞬間は実家に帰った気持ちになって、ワハハと笑って電話を切りました。

 

しばらく経ってから。

着信音に気づいてスマホを取り上げると、ディスプレイには父の名前。通話を開始するなり、ご機嫌な声。

「お母さんや妹とは喋って、父親とは喋らないのか!」

父は、こまめに連絡してくるタイプではありません。話好きというわけでもなし。きっと、お酒が入って高揚しているのでしょう。父とわたしの電話はやっぱりどこか辿々しくて、なんだか胸がムズムズします。その時間も嫌いではないと思っています。

 

仕事詰めの3連休。束の間の家族時間でした。