ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

やっぱりわたしは文章を書いて生きていきたい

「ちょっとご相談がありまして」

仕事を辞めました。無職です。なんで辞めたのかとか、今後どうするのかとかいう話はまあ、もう少しわたしの中で綺麗に整理できてからにしようと思います。いまは、社会的な自己ステータスを無職に切り替えることに忙しくしています。

 

さて、そんなさなかに、冒頭のお声がけ。新聞記者をしている後輩からでした。わたしの胸が、ドキンと高鳴ったのを感じました。

わたしは、地方新聞の読者投稿コラムを書くことに憧れていました。地方支局で各地数人が選出され、持ち回りで執筆。我が地域ではよく行く焼き鳥屋のマスターや知り合いの住職が担当されています。ずいぶん前に、焼き鳥屋のカウンターで「わたしも書きたい」と言うと、マスターは「お小遣い程度だし、そもそもあいちゃんは本業があるでしょ」とお勧めされませんでした。お金はともかく、たしかに本業が絡むと面倒だと諦めましたが、いまなら無職。どこかで退職の噂を聞きつけた後輩が、ついにわたしに、依頼を寄越してきたのかという期待で胸が高鳴りました。

 

「実は、特集記事を組むのに紹介してほしい人がいて」

話を聞くと、まあそんなことで。わたしの期待は打ち砕かれました。人生、そんなに上手くいくわけがありません。でも、期待は相当だったようで、残念なような悔しいような、イライラすかすかした気持ちだけが胸をじんわり冷やしていきました。

だから、この文章を書いています。

 

わたしはこのブログを、「2日に1回、午後8時投稿」という自分ルールのもとに続けています。きょうの分の自分ルールはクリアしていたのですが、こんなにイライラすかすかしてしまっては、文章を書くことでしか晴らすことができないと思いました。この記事は4日も前に書いて、予約投稿しています。

わたしはやっぱり、文章を書いて生きていきたいのだ。

そんな気持ちを再確認した、無職の春でした。