ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

充実した春

つぎは、ウドをもらいました。

山菜友だち(山菜を採ってきてくれる友だち、の意)が、フキに続いてくれたのはウド。スーパーなんかで白っぽいのを見かけたことはありますが、「ほい」と手渡されたのは、深い緑色に節がぼこっとして、触るとチクチクするくらい立派な毛がはえたウド。どうすれば…

「下処理わかる?」

「わかりません」

毎度即答で教えを乞うわたし。検索すればわかるだろうけど…と言いながら、丁寧に処理の仕方を教えてくださいました。

 

やってみましょう。

広口のフライパンにひたひたの水をいれ火にかけます。今回は、お塩を忘れないように。沸くのを待ちながら、ウドを先端と茎とに分け、先端のふさふさしたところは流水でよく洗います。これは、天ぷらにして食べるのです。フライパンの水がふつふつぐらぐらしてきたら、じゃぼんじゃぼんとウドを入れます。

一応インターネットで検索すると、皮を剥いて酢水にさらしてアクをとるだけでいいとありましたが、わたしの山菜友だちが茹でると言うので、茹でます。

2分くらいですぐ冷水にあけて、触れるくらいになったら、包丁を太いほうの茎に添わせ引きます。つう、と細いところまでひと息に剥けて、気持ちのいいこと。あんなに深い緑で毛を生やしていた茎は、剥いてみれば鮮やかな薄緑。酢水に浮かべて、次々につう、つう、つう。

「アクが強いから、数時間、酢水にさらさなければいけないよ」

山菜友だちからメッセージ。

でも、端っこのほうをちょっと削って口に入れてみると、程よい春の味。結局、30分ほど酢水に浮かべてから引き上げて、薄切りにして冷蔵庫にしまいました。明日、酢味噌和えにするのです。

 

フキノトウギョウジャニンニク、フキ、ウド…山菜友だちのおかげで、ずいぶん充実した春でした。夏はすぐそこ。