ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

ブランディング

「ブランドのスタートライン」みたいなブランド化粧品をライン使いしています。手頃な価格で効果を感じられてお気に入り。会員なので、毎月、限定の雑誌が送られてきます。新商品の紹介と、季節のおすすめ商品と、ちょっとしたコラム。白を基調にしたA5サイズで、さらりとすべる表紙に、小一時間もあれば目を通せる内容、そして、左開きにして読むとちょうど半分のあたりまでをカタログとして、右開きにして読むと読み物として楽しめる構成が気に入っていました。季節を思わせるコラムや女性偉人の伝記が載って、さっぱりとした美しさがありました。

 

しかし、今年度、雑誌がリニューアルしました。女子たるもの、なんて冠がぴったりなライフスタイルの紹介やダイエット特集が、毎号飽くことなく誌面を飾っています。

そういうことじゃなかっただろう?

 

「ブランドのスタートライン」みたいな、そのブランドが好きです。

加齢による手間を惜しめない。お金をかければ良い結果が得られるかもしれないけれど、絶対でないし、お財布事情が過ぎる。美を志す宿命です。よういドンで一斉にスタートを切れたら良いのに、ラインを引いてくれる人はいないから、始まりも進行もてんでバラバラ。ただし、「美」という評価は皆等しく平等です。そのスタートラインを指し示して、背中をトンと押してくれるような、そのブランドが好きでした。

だから、毎月の雑誌も、カタログとしてばかりでないところが気に入っていたのです。直向きな美しさをもつ女性偉人の言葉とか、現代を生きる女性達が同一テーマで撮影した写真とか、そういった特集が、この地球で様々に生きる女性1人1人を見つめて、必要なときに側にいてくれる安心を感じました。

 

「女性たるもの」なんて一緒くたに、一様なダイエット特集なんかじゃ、わたしたちをスタートラインに立たせることも、わたしたちの背中を押すこともできません。