ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

2019-01-01から1年間の記事一覧

右肩をクンとあげる仕草が可愛かった

友だちの小学生が通うピアノ教室の発表会があるというので、行きました。 公民館の小さな視聴覚室で、グランドピアノだけに照明が集められてピカピカして、名前を呼ばれて一人一人登壇して、お辞儀をして椅子に座る。ギシとなる椅子の音が大仰に感じられたか…

シンプル

どわあああ…これが…恋なんだな……テンションが上がるバンドや安心するアーティストもいるけれど、ドキドキソワソワしてしょうがないこれは恋…好き……BBHFと一生の愛を誓いたい……というメモが残っていました。 まじでライブは人を狂わせるから用法容量を守って…

これが正解

胸を張って歩く。友だちと旅行に来て、途中別行動。一大観光地で、しかも季節は冬で、イルミネーションとカップルとファミリーの華やかで軽やかな光景が眩しく、マフラーの口元を少し引き上げました。1人でどこへでも行くほうですが、賑わう観光地を1人歩…

左肩をぐるり

素敵なカフェで、左肩をぐるり。 隣の席ではおばさま方が、おしゃべりに花を咲かせています。 「その服いいわね。ストンとして、丈も調度良い」 「ありがとう、これ、着ていて楽なの」 「着て気持ち良いのはいいわね」 おばさまの話題は代わりやすくて、すぐ…

5時間待って

母のカレーが好きです。辛いながらしっかり旨味があって、こっくりと広がる味わいに深みがあります。市販のルーにあれこれ入れるそうですが、聞くたびレシピが変わるので、もはや母の魔法と言えましょう。あの味を、名高い洋風レストランも、人気のカレーチ…

心残りの今日

夜、眠れない。 眠れないのでお酒を飲んでいます。お酒を飲み続けて1ヶ月になるので、そろそろいいかげんにしたいと思いながら…なぜわたしは、こうも眠れないのだろう。 仕事を終えて家に帰って、鞄を放って化粧を落として、冬仕様のふかふか布団へ。これ以…

BGMのある思い出(行き道)

7時43分発の普通列車に乗るために、7時10分に家を出ていました。朝陽を浴びながら歩くはずの道のりは日差しが鈍くて、さすがは「霧の街」の異名をとる地元だと、少し笑ってしまいます。冬はなおさらで、雪が降ったり止んだりする道をセーラー服にダッフルコ…

BGMのある思い出(帰り道)

バスの揺れは電車に比べて不規則で、エンジンによる微かな振動とカーブにおける緩やかな遠心力が眠気を誘います。大人になって車を買って地元を離れて、路線バスとは無縁になった今も、高校の帰り道に揺られたバスの記憶があります。隣町への電車通学でした…

朝の歌

雪が降り始めて、ストーブをつけようかと迷うこの時期、思い出す朝があります。高校時代。わたしは道南の実家で、東と南に窓のある大層陽当たりの良い部屋に寝起きしていました。自室と言っても高校生。日中は学校だし陽が暮れてから家に帰るので、その窓か…

冬の音

風の音が変わった。住宅街を鳴らす靴音を聞いていて、思いました。お酒を飲んだ夜は、ことさら星が輝いて、派手に靴音が響いて、ふわふわと身体が軽くて。異世界を行く感覚が心地良くて歩いて帰るのですが、その日は殊に身を切るような風が吹いて「あぁフラ…

好きなものを好きと言って何が悪い

映画が好きです。先日、同世代と映画についてとことん語りあうラジオ番組を企画しました。「イチオシアクション映画」、「人生を変えた映画」なんてテーマを決めて、準備した映画についてそれぞれ紹介して、感想を言いあって…2時間の番組に6つのテーマを用…

ちょっとダサいなと思ってはいるけど、中学からの宝物

集団に身を置くと、愛称を付けられることがしばしばあります。苗字や名前を短くしたり捩ったりして呼ばれるそれは、関係の距離感を可視化しているようでじんわり嬉しくなるものです。わたしにも、いくつかお決まりの愛称があって、親しく呼んでくれる人がい…

ふたりはともだち

5、6年ぶりの友だちと会いました。中学の部活動で出会った彼女。小柄で、いつもどこか其方を見ていて、話し方に独特のリズムがあって、ぽやーっとしているのに、たまにビシッと「ご尤も」なことを言ったりして。 その彼女に、中学生のある日突然、言われた…

映画って、暗いところで見るものだと思ってた。

秋深まる北海道の左上。夏から移ろい、グッと寒くなるこの地域で、どの時間帯に最も冷えこむかご存知でしょうか?布団から重い体を引き剥がす朝、陽が沈みこむ黄昏時、お酒を飲んで帰る深夜…寒さが身にしみる瞬間は数あれど、やはり最も冷えるのは、明け方、…

ただ恐ろしや人ってば簡単

朝目を覚ますと、頭の中で一曲流れています。邦楽の日もあれば洋楽の日もあるし、ロックの日もあればバラードの日もあります。普段、自分でつくったプレイリストをテレビ以上に愛用しているので、音楽が染みついて脳に自動再生機能が備わったのでしょう。人…

羽幌炭鉱の感動

札幌から車で3時間少々、北海道のひだりうえ、羽幌町の山奥に眠る『羽幌炭鉱』を訪ねました。1935年に操業を開始し、1970年の閉山まで、往時には12000人を超える人が暮らした羽幌炭鉱。海沿いの漁師まち・羽幌町から山奥へ、車で30分ほど行くと現れる街では…

わたしが映画を見る理由

昨日、映画が好きな人たちと映画を見ました。集まって、どれを見るかで少しヒートアップして、静かに見て、なんだかんだ言って、夜道をゆっくり帰りました。大学時代とやっていることが変わらなくて、帰り道、一人でちょっと笑いました。 大学4年生のころ、…

本日のタイプ音が大変喧しかったことを、この場にて謝罪いたします。

オリーブグリーンに爪を塗りあげて、ホログラムを右手の人差し指と中指、左手の薬指でキラキラさせていたら「いやー、偉いよね、綺麗にしてて。自分でやっているんでしょう」と褒められました。いや、褒められた気はしない。偉いってなんだ。人にやってもら…

まるい鼻の女の子

ハガキが届きました。宛先は、わたし。差出人も、わたし。旅先から自宅へ、ハガキを送ることが好きです。旅をした地域のベストショットが印刷されたハガキに自分の名前を書いて、その時の気分でひと言ふた言コメントをつけて、日付を残してポストへ。帰って…

黄色かよ(笑)

冬の朝は青。まさか景色に色が付いているわけもないのだけれど。雪の降らない地域にお住いの方から、「雪が降るとき、雨のように音はするの?」と訊かれて、ふむと考えました。雨のように質量をともなった明らかな音はしないけれど、絵本やなんかで形容され…

田んぼにある季節

遅くなってしまった。高速料金をケチって走る田舎道は街灯も車もまばらで、走り慣れた道を少し不安にさせます。町と町のあいだをつなぐのは田んぼ。山に囲まれた田園地帯です。 先を急いでいるとき、ふと、真っ暗な窓の外で、いつもより明かりが多いことに気…

まだまだ

3年目に突入する包丁を、新しく代えました。.これまで使っていたのはセラミック。錆びないから、1人分の食事を気分で作る程度だからと使い続けてきましたが、新年度を機に世代交代です。新しいものはステンレス。ギラギラして、刃がストンと落ちます。や…

その気になればこの爪で殺れる

今年の目標に「女子力アップ」を掲げました。大学に入ってなんとなく化粧をはじめ、自炊をして、掃除洗濯もそれなりに。サボっていたわけではないけれど、力を注いでいたわけでもない。なので、少ししっかりと向き合ってみようと思いました。最近興味が向い…