ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

ひさしぶりに観た映画

映画を観ようと思いました。昨年は2週に1回、義務でも課されているかのように映画を観ていました。映画を観ない期間が続くと、突然ふっと、衝動に駆られるのです。その衝動に蓋をした結果、2022年は残すところあと数日。映画を観ようと思いました。

 

ひさしぶりに訪れたレンタルショップ。それほど広くない店内に、ゲームコーナーと家電コーナーとレンタルCD、レンタルコミック、ゲーム販売、その向こうにレンタルDVDコーナーがあります。しばらく来ないうちに映画コーナーは韓流ドラマとレンタルコミックによって圧縮されていました。以前目をつけていた新作DVDが旧作に降りてきているころかと思ったけれど、見当たりません。思えば、そのDVDがでていたのは夏ごろ、まだサンダルを履いていた時期。まあこんなに小さなレンタルショップ、ミニシアター系作品は新作発表期間が過ぎたらさっさと下ろされてしまうのでしょう。

 

近年、映像業界はサブスクリプションサービスが主流になりつつあります。たしかに、雪風吹きつける屋外に出たり返却期限を意識したりする必要のないサービスは便利。でもわたしが観たいミニシアター系作品は取扱外だったり追加料金が発生したりします。それに閲覧履歴によるオススメ作品や閲覧ランキングに左右されない、パッケージとタイトルによる直感的な出会いは、レンタルショップにこそあると思うのです。

 

人もまばらな田舎のレンタルショップ。店員はどこか気怠げで、高く立ち並ぶ棚の間をすり抜けるときわたしの存在に気づくと、ちょっと驚いたように歩くリズムを乱します。取扱作品数を大幅に減らしたレンタルショップで、たっぷり1時間をかけて5作品を選び、帰路につきました。午後9時。オールナイト映画の始まりです。