ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

このリップをはやく

ウイルス禍がおとずれる前に購入した海外コスメが届きました。美術作品をモチーフにしたシャドウパレットとリップ。いいなと思っているうちに売切れて、諦めきれずに毎日ページをリロードして、1ヶ月後に再入荷、さらに発送まで1ヶ月。ここで世界的な流行と各国のロックダウン政策によって物流が滞り、2ヶ月を経て到着。4ヶ月、待ちにまった異国からの荷物でした。

 

片手で持ち上げられるサイズの段ボール箱。仰々しい緩衝材にくるまれて、それらはしっかりとおさまっていました。光沢のあるパッケージの縁取りが、部屋のほの白い蛍光灯のもとに光って、胸を高鳴らせます。傷ひとつつけるまいと包装を解いて、手のひらへ。ビニールを開いて、ふう、と息が漏れました。

まだ見ぬ輝きと艶を放つシャドウパレット。海外発のものは日本のものと性質が違って、発色やラメの混ぜ方が大胆です。マットな赤色に青ラメを混ぜてくるなど、日本のシャドウパレットにはない発想でしょう。素敵。

リップのキャップを、煌々とする蛍光灯の真下で引きました。白い明かりをうけて一層にキラキラするのは、ピンクラメ。ローズベースの口紅に、微細なピンクが輝いて、あまりの大胆さに思わず笑ってしまいました。唇に乗せると、思ったほどラメが主張することはなくてひと安心。むしろ、さきほどのシャドウパレットの赤色青ラメを下瞼の際に乗せて、このリップを引いたらいっそ華やかでしょう。

けれど、その見通しは、いまのところ立たないまま。

 

マスク生活に肌荒れがひどくて、ファンデーションをやめました。メイクは目元のみにして、唇は色のつかないリップだけ。マスクにリップの赤が残ると面倒なのです。

このリップのラメを陽の光のもとにキラキラさせる日を夢見て、ガチャガチャと立て並べたリップコレクションに加えたのでした。

 

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