ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

わたしの日常は楽しかったのだ

帰宅。冷蔵庫を開けて、上から2段目にストックした缶ビール。タブを引く。飲む。

本当は、缶のフチに口紅がつくのが嫌で、いつもなら鞄を置き、部屋着に着替え、化粧を落とすという行程を踏んでようやく飲めたビールも、今は帰宅即が可能です。マスクをしていて、口紅をしていないから。

以前は1000円をギリギリ切るくらいで買えた使い捨てマスクが、3000円したりすることに憤りを覚えて布マスクに変えました。

 

そうすると、口紅やファンデーションが、マスクの内側に着くのが気になりました。口紅の赤なんて落ちにくくてサイアク。口紅をしなくなりました。ザクザクと飾り立てた口紅たちから1色選ぶのが、毎朝の楽しみだったのに。

そういえば、ファンデーションも薄付きのものに変えたのでアイメイクしかすることがありません。それも、マスクをしてしまうと目しか見えないぶん、あまり色をのせても見映えがしなくて、シックながら印象強いブラウンやグレーのシャドウを選んでいます。アクセントに、複数カラーや偏向タイプのラメを選ぶくらい。

マスクのせいで肌が荒れました。日頃よく荒れるゾーンみたいなところはあって、そこならまだ付き合えるけれど、こんな不意打ちの肌荒れはお手上げです。薬をぬってみるけれど、翌朝にはマスクをしなければいけないのであんまり意味がないように思います。

仕事が終わって、寄り道せずに帰宅して、週末を指折り数えるでもなく、一人静かに夜を過ごします。わたしの日常は、楽しかったのだと気付きました。