ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

好きなものを好きと言って何が悪い

 

映画が好きです。
先日、同世代と映画についてとことん語りあうラジオ番組を企画しました。「イチオシアクション映画」、「人生を変えた映画」なんてテーマを決めて、準備した映画についてそれぞれ紹介して、感想を言いあって…2時間の番組に6つのテーマを用意したのに、消化できたのは結局2テーマ。あっという間の時間でした。

わたしの選ぶ映画は誰も見たことのない作品ばかりで、毎度独壇場でした。発表年から監督の傾向、あらすじと構成、そしてやっと自分のイチオシポイントを、それはもう滔々と喋るので、しまいには「え、酔ってる?」と言われる始末。
いやいやいや、そういう企画でしょう。

わたしは、好きなものがとことん好きで、隙あらば溢れる愛を表現せばと、言葉身振り手振りを駆使します。なまじ言葉を並べるのも好きなので、そのウザさといったらないでしょう。
そういえば、こうやって最大限を尽くして「好き」を表現する友だちは周囲にいません。
「好き」に一生懸命な人のお話は聞いていて興味深いので、「〇〇が好き」なんて話をしだすと、どうして、どこが、どんなふうに、なんて根掘り葉掘りするわけですが、そうすると、スイッと身を引いてしまう人が多いのです。「好きなものは好き」で片付けてしまうのです。

まあそれはそうなんだけど。
好きなものは好き、
明確な理由なんて決められない、
本能的に愛せずにいられない、
それはわかるんだけど。
でも、
言葉で表現したい。
共通用語で、「好き」を共有したい。

だからわたしは言葉を並べます。
「酔ってる」なんて失礼しちゃうな。
好きなものを好きと言って、何が悪い。

 

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