ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

ミッドナイトブルー

さて、どの色にしよう。

左手中指の爪が、ぱっくり割れてしまいました。やすりで縦長に整えているのだけれど、肉と爪が離れているちょうどそこから亀裂が入って、服やら髪やらに引っかかるので仕方がなく切り落としたら、中指だけ正方形になってしまいました。ここ2年くらいずっと爪に色をのせてきたけれど、ちょっと休憩させてやろうかと、それまでのイエローとグリーンのニュアンスネイルを落として、10本の爪それぞれをヤスリで整えて、ベースコートだけ塗って2時間。やっぱり、色をのせたくなりました。

 

選んだのは、ミッドナイトブルー。一見するとブラックだけれど、よく見ると深い青色で、トップコートを重ねるとより鮮やかに発色します。艶やかなツヤの向こうで、深くきらめくブルーが美しく主張します。

そういえば、ネイルを始めた当初はまだ爪が短くて、深い色を選べませんでした。正方形の爪にミッドナイトブルーやディープレッドは、あまりに主張が強く、フォーマルスタイルにそぐわないのです。いまは縦長に整えている爪。左手中指だけ正方形だけれど、誰もわたしの10本あるつめの全てを見比べて「左手中指だけ形が違うのね」なんて言いません。それほど、みんなわたしがミッドナイトブルーの爪だろうが、ディープレッドの爪だろうが、お構いなしなのです。

 

でも。

「すごい爪ね」

それは、言われます。パキッとした色の爪をしていると高確率で。今回のミッドナイトブルーなんて「黒豆みたい」と言われました。わはは。

 

きっと、非難とか否定とか、それほど深い意味を持たせていないだろうことはわかっています。だって、わたしの爪がどんな色をしていようと誰に迷惑をかけるわけでないし、10本ある爪のうちの1本が極端に短かろうと、誰も気づかないのですから。ただ、わたしがこの言葉を過敏に受け取ってしまうだけ。堂々としていればいいのに。わははと笑えばいいのに。それだけなのに。