ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

つまらない大人になってしまった

コンビニの飲料ショーケースが、ばくん、と閉まる音にぼんやりと思いました。仕事おわり友だちの家でごはんを食べることになって、お酒を数本。特に指示されたわけではないけれど。

 

ほんの数年前まではお酒などなくても楽しかったのに、ここ数年どうでしょう。なんとなく集まる場所にはなんとなくお酒が鎮座するようになってしまいました。

 

「飲みに行きましょう」って「ごはん行きましょう」より気軽なかんじがするし、アルコールは否応に気分を上げてくれるし、空気が滞ってもグラスを傾ければとりあえずリセットされるし。お酒はコミュニケーション場面において、楽しい時間を保証する丁度良い保険なのです。

 

でも、未成年は保険が必要ありませんでした。なんとなく集まって、なんとなく笑って、それが最高に楽しかった。きっと、相手の顔色とか気まずい沈黙とかを気にする間柄で集まることがなかったから、保険をかける概念がなかったのです。そう考えると、「保険の必要がない間柄」というのは成年未成年に関係ないので、わたしは毎度コンビニでお酒を買い込む必要もないような気がします。

 

けれど、保険の安心感を知ってしまいました。もし、万が一、コミュニケーションが滞ってしまったらどうしようと不安がよぎります。わたしたちは、保険なんてなくても十分楽しい時間を築けるのにね。

 

つまらない大人になってしまったなあ。