馬鹿にしないでよ
地元新聞の新年紙企画で、様々な若手団体の代表の方と対談しました。JRの廃線問題や商店街振興、少子高齢化といった地域課題。おしまいは「これからの”夢”を教えてください」というテーマでした。
わたしは、今年できたばかりの若者サークルの代表として参加しました。
発足間もないし、規模も大きくないけれど、公的な目的をもって活動しています。地域で会社を経営していたり、Uターンして10年20年というような他の対談者と比べれば知識も経験も浅いけれど、わたしなりに見た地域、そこに感じた違和感を拭うために頭を働かせ、行動しています。
「わたしの夢は…」
話をすると、隣で小さく「かっこいい」と呟く声。
馬鹿にしないでよ。
純粋に、感想としてこぼれたひと言かもしれません。言葉を扱う仕事をしているので、聞こえとして「かっこいい」表現は心得ています。けれどそのとき、わたしの耳には「理想をそれらしく語って」という嘲笑に聞こえてしまったのです。
理想であることは否定しません。けれど、鼻で笑うほどおかしな理想でしょうか。市の負担で商店街を買い上げるとか、UIターン支援に移住後3年間の補助金とか、湯水のようにお金を使うことが未来につながるというアイディアのほうが、不可思議ではないでしょうか。
お金がないから、現状があるのです。
人がいないのは、日本全国どこへ行っても同じです。
お金がなくて人がいないこの状況下で、現状手にしているもの、いないものを見極めて、わたしたちができる最大限より少し高い理想を語ることは、可笑しいことでしょうか。
わたしはこの夢を実現させるために、仲間を集め、声をあげ、行動しているのです。
夢は夢。
実現させるために何をするかが、いまのわたしたちに問われています。
馬鹿にしないでよ。