木曜日の会

わたしは、ひとりでもわりと平気。

ひとりでドライブに行けるし、ひとりで飲食店に入れます。ひとりの休日ともなれば映画を借りて手間のかかる料理をします。だからでしょうか、決まってそばにいるような友だち関係はありません。

毎日いっしょにご飯を食べる、とか、思い立ったときに電話をする、とか、わたし自身がそういう仲を必要としていないのはそうだけれど、なにより、いざそういう関係の友だちができたとき「無理をしているんじゃないか」とか「迷惑じゃないか」と考えて煩わしさが勝るのです。

だから、まさかこういうライングループができるとは思っていませんでした。

「きょうカラオケいく？」

木曜日、あらかた仕事も片付いたかという夕方。ライングループにわたしのメッセージ。3分ほどしてすぐ通知音。

「いくでしょ」

ここのところ、毎週木曜日に決まって出かける仲間がいます。2週間ほど前にたまたま飲んだメンバーのうち、盛り上がって二次会に雪崩れ込んだ女の子たち。

「じゃあ次はみんなでラーメンね！」

「ライングループ作っといてよ」

「おし任せろ！」

そういって帰っていった金曜日の午前1時。さっそく作ったグループのなまえは「木曜日の会」。木曜日になると動き出します。

ようやく折り返した1週間。週末までまだあと1日。その1日には楽しい予定が入っていたりします。でも、その前にもうひとつ楽しいことがあってもバチは当たらないはず。わたしはこの頃、木曜日が週のなかで1等楽しみかもしれません。

昨日、友だちが帰り際にそっと言いました。

水曜日の午前0時。

「わたし今日、木曜日の会あるかな〜と思って、着替えまで用意してきたんです」

わたしは、ひとりでもわりと平気。

でも、みんなと一緒だとやっぱり楽しい。