4時間くらいが
「あした、洗面台の交換にいってもいい?」
月曜日に大家さんから連絡。ど平日に明日なんて無理に決まってるだろと思ったけれど、案外すんなり半休がとれて、火曜日の午前中。いつもなら仕事をしている時間に自宅のソファに深く腰掛けて、洗面台を取り付けるスタッフさんの仕事を眺めました。
うちのソファってこんなにやわらかかったっけ。そういえば、今度読もう今度読もうと積みあげた読み物があったんだ。どれどれ…あ、このお店近所だな。友だちにも教えてあげよう。ふいに、開け放した窓から吹きこんだ風がカーテンを踊らせます。外を見ると、まっさおな空。
こんな時間、いつぶりでしょう。
陽が傾いてきたころに出社。
心なしか社内の空気がやわらかくて、談笑しながら仕事をこなします。勤務時間がいつもの1/2だから、仕事を片付けるめにはいつもの2倍がんばらなければならないのだけれど、不思議と苦しくありませんでした。
4時間くらいが、ちょうど良いのかもしれません。
年度のはじめからダブルワークをはじめました。お金のためというより、将来のわたしのため。なりたい自分になるための修行として、平日はこれまでどおり会社で、休日は別の職場で働いています。基本的に休みはないけれど、コロナ禍で行動が制限され時間はあれど何もできなかった昨年の春より、精神的にも身体的にもずいぶん健康です。
でも、どうでしょう。
やっぱり、そうなのかも。
4時間くらいが、ちょうど良いのかもしれません。
毎日4時間だけ働いて、あとはソファに深く腰掛けたり、文字を追ったり、友だちに他愛のないことで連絡したり、空を見たりするのが、ちょうど良い暮らしなのかもしれません。
4時間くらいだったらなあ。