ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

冬越し

雪が降ったり溶けたりしています。雪国北海道は広く、積雪量も降雪日も地域によって異なります。わたしが生まれた道南で降る雪なんて微々たるものだったと気付くのは、大学に進学して道央札幌へ引っ越した初めての冬でした。北海道随一の繁華街すすきので飲んだ帰り道、終電で辿り着いた最寄り駅前の大きな道を、大型トラックが5台ほど連なって路肩の雪壁を崩している様を目にしたとき、これが雪国かと感動したものです。工事現場用の照明が目に眩しく、トラックたちのあげる唸り声を今でも覚えています。それ以来、冬に地元へ帰るとあまりの雪の少なさに、「冬きてる!?」と素っ頓狂な声をあげてしまうのでした。

 

今年の降雪は、ずいぶん遅いようです。例年の道北なら11月終わり頃から雪がちらつきはじめて2月の中ごろにはすっかり積もっているというのに、今年は今日まで、積雪がありません。降っては溶け、降っては溶けを繰り返しています。

でも、油断は禁物。この時期最も注意が必要です。車の運転においては。

濡れているだけと思ったら滑る、ブラックアイスバーン

容赦なくタイヤを巻き込む、溶けた雪の轍。

天気が良いからと油断していたら、フロントガラス一面の霜。

雪の降りはじめこそ、その被害を強く受けます。おそらく、冬以外の季節の間に、それらに対する注意を忘れてしまっているのでしょう。

運転していると、タイヤが地面を捉えていない感覚があるのです。噛み合っていないというか、「地に足がついていない」というか。滑っているわけではないけれど、ちゃんと前に進んでいるけれど、つんと横から突かれたらそのままつうーと横滑りしていきそうな感覚。わたしのタイヤはこんなに滑りやすかったろうか、果たして冬を越せるだろうかと不安になります。

まあ、越せるのでしょう。でも、越せないかもしれません。今週末には大変な降雪があるとか。今年も冬、越していくぞ。