ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

誕生日

27回目の誕生日でした。

このご時世に大きな声では言えないけれど、昨年の誕生日はそれはそれは盛大でした。狭い一人暮らしの部屋に11人とか12人とか集まって、翌日は仕事というのに、朝まで飲んでこたつで眠りました。大変に思い出深い誕生日でした。だから、今年はいいかなと思いました。

 

ウイルス禍にあるし、連日ひどいお天気だし、なにより、わたしは春からの身の振り方が決まっていません。これについては本当に真剣に向き合わなければならないのだけれど、どうにもそういう気持ちにもなれず、のらりくらりとしています。そんな人間が、誕生日などと浮かれポンチなことを言ってはいけない気がしました。だから、誰にも言わず、何の予定もいれず、ひっそりと迎えたのでした。

 

朝起きると、SNSがわたしの誕生日を盛大に通知していました。まあ、これくらいは許してほしい。幾人かがコメントをくださって、「ありがとうございます😊」と返していきます。通勤の道すがら、母と妹からメッセージ。会社に着くと上司や先輩が「お誕生日おめでとう」と言い、外勤から帰ってくると、ちょうど、いつも良くしてくれるおじさんが車から降りたところで、ケーキをくださいました。お昼ごはんを買おうと立ち寄ったコンビニで偶然出会した年下の友だちに「あいさん今日 誕生日ですよね!?」と詰め寄られ、その旨が彼女のストーリーにあがり、別の友だちが「おい!!!!!誕生日やんけ!!!!!」とメッセージをくれました。事務所に戻って仕事していると、父から電話がかかってきて、良くしてくださるケーキ屋さんからは「俺チョイスのケーキセット作ったから」とメッセージ。この日ここまでで11個のケーキがわたしのもとに集まり、「あいちゃん、パーティーで食べなよ。お友だちと一緒に食べな」と上司が言って、急遽「めっちゃケーキいただいたから今夜食べよ😂」とグループライン。

 

わたしは今年、誕生日を楽しく過ごす資格がないと思っていました。考えることから逃げて、いつ誰に迷惑をかけるともしれない、その状態をどうにかすることもできないわたしなんかが、誕生日を祝われる資格がないと思いました。でも、こんなわたしでも、世界はしっかりちゃんと祝ってくれるみたいです。