ほとほとの煮物

お口にあうかどうか

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

まごうことなき

暗い。 昨夜眠気に負けたぶん早起きしようとセットしたアラームはしっかり役目を果たして、けたたましく鳴りました。うんと伸びをして目を開け…たつもりが、まっくら。目覚ましを手で探り、盤面を照らすライトをつけるとまごうことなき午前5時。けれどその暗…

それはきっと

やばいと思いました。 取り返せない、後戻りのできないこと。これまでもそこにあったのに、ようやく存在に気づいて、改めて感じる恐怖。前に進むしかない不安。何が待ち受けているのかわからない、暗闇の中を手探りで進む感覚。やばいと思いました。 こうい…

眠らなくていいの。ただ、目を瞑っていなさい

眠れない夜。大人になったいまなら対処法を知っているけれど、子どものころならなす術なし。「夜は眠るもの」という母や学校の先生からの教えがあるし、「夜は怖いもの」という通念があります。寝なければ寝なければと思ううちによっぽど眠れなくなって、お…

ノンフィクション作品

夏休みの宿題で読んだ伝記。 わたしは、ドリルやプリント、自由研究なんかがある夏休みの宿題のなかで、読書感想文が一等好きでした。ほかはからっきし。出されたプリントは答えを左側に置きながらこなしたし、自由研究は親の手を借りました。でも、読書感想…

グレープ餅

ひさしぶりに、グレープ餅を食べました。 ひさしぶりもひさしぶり、小学生以来でしょうか。通っていた小学校の向かいには昔ながらの駄菓子屋さんがあって、おかあさんからもらった小銭入れを携えて、友だちと向かいました。古い紙のにおいと、いつでも薄暗い…

電話

「連絡したらその日に電話くれないと」 久しぶりに声を聞いた妹から、一言。そんな、面倒くさい彼女みたいな…。 2日前の朝、母からメッセージが入っていました。寝起きの目を擦りながら返信すると、「特に用事はないんだけど、元気かなと思って」。そういえ…

日々の余白に

日々の余白に、文章がしゅるんとはまり込む。いえ、生まれるといった方が近いでしょうか。うん、溜まるといった方が良いかもしれません。部屋の隅に溜まっていく埃のように、誰にも気づかれず積み重なって、ようやくカタチになったとき人目に触れる、みたい…

暮らしのコツ

夜。 思ったより長引いた打合せに、なんだか急に冷たくなった風。身体は重く、頭は働きません。ようやく辿り着いた自宅の駐車場。荷物を持って車から降り、階段を登って自室に帰れば良いのだけれど、どうにも気がすすまずにふうと溜息。決心して、ドアを開け…

勝手だなあ

朝、家を出る前。長袖を着たけれど、今夜の帰りは遅いことを思い出します。念のため、羽織物を持ちました。 出勤、風の通り道である会社の玄関前。強い風が向こうから吹いて、前髪もスカートの裾も攫っていきます。その風が無視できないほど冷たくて、高い空…

夏の名残の

「そんなつもりなかったのにお酒飲みはじめちゃいました」 スラスラと流れる文字列のなかから拾いあげられる文章。嬉しくて、またグラスを傾けます。 配信ライブは、ウイルス禍の音楽業界が見出した暁光といえるでしょう。遠方で活躍するバンドのライブに自…

都市

ひさしぶりに、都市へ。 ウイルス禍で最小限に控えていた都市への移動ですが、元来わたしは、洋服を買う場所も髪を切る所も、飲みに行って馬鹿笑いをする友だちだって都市にあるのでした。 車で、南へ。 いつもはバスで行くけれど、密を懸念して1人車を走ら…

tanka

仕事でTwitterを運用しなければならず、大学ぶりのTwitterアプリを再インストールしました。当時つかっていたアカウントが残っていて懐かしさに覗いてみると、大学時代の友だちが数人、その頃のまま呟いていました。多くは大学ですれ違ったら挨拶する程度の…

休日

出勤。 土日は、世間一般に休日ということもあって世界が穏やかです。アパートに面した国道の車通りは少ないし、朝早く動きだす隣人の音もありません。そういえば、実家に暮らしていたころ、休日は家族に起こされる10時ころまでベッドの上で、声をかけられよ…

もし宝くじが当たったら

9月4日。きょうは「宝くじの日」だそう。 もし1億円が当たったら。 まず、これから先60年、いえ、今は人生100年世代と言われますから、あと80年ほど、暮らしていくのに必要なお金を計算します。すると、1億円ぽっちじゃぜんぜん足りないことに気づきました。…